『民俗学研究室の愁いある調査 その男、怪異喰らいにつき』発売

7月13日に富士見L文庫さんから『民俗学研究室の愁いある調査 その男、怪異喰らいにつき』が発売されます。

イラストは小田すずかさんが手がけて下さいました。
詳細は富士見L文庫さんのホームページでどうぞ。
https://lbunko.kadokawa.co.jp/product/321902000822.html

このたびは、「第1回富士見ノベル大賞」審査員特別賞受賞ということで……なんと、紹介漫画までつくっていただきました。
漫画のほうは双葉はづきさんが手がけてくださっています。
https://lbunko.kadokawa.co.jp/special/award_winner.html
こちらのリンク先の一番下で読めます。

というわけで、お久しぶりですの方も、はじめましての方も、どうぞよろしくお願いします!

草川為『世界で一番悪い魔女』(白泉社)完結おめでとうございます!

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今月、草川為さんの『世界で一番悪い魔女』の最終巻が発売されました。
1巻発売が2015年の夏……4年間、素敵な魔法をかけてもらっていたなあと思います。

『ガートルードのレシピ』1巻が発売され、本屋さんでカーテンのあいだから顔を覗かせている少年の、悪戯っぽい笑みに出逢ったときから、わたしは草川さんの世界が好きです。

『世界で一番悪い魔女』は、ガートルードたちの世界に触れたときの感覚をどこか思い出させる。甘やかなのに、ひんやりした棘もたしかに存在する……そんな感じ。

この先はネタバレパレードの感想なので、まだ読んでないという方は、黙って1巻のKindleでもクリックすればいいと思います。2019年6月14日現在、なんと1巻はKindle版が無料ですって!!

『世界で一番悪い魔女 1巻』(Kindle版)

同じ空気を吸いながら、違う形の世界に住んでる。

(『世界で一番悪い魔女』3巻 P176)

クインタの、教授に対するモノローグ。

全編通して、テーマの一つだった気がします。今思い返すと。

主人公のクインタが、一応タイトル通り「世界で一番悪い魔女」なんですが、物語後半になってパメラというもう一人の大魔女が現れます。

パメラにとって、同じ形の世界にいたと思っていた相手は、唯一先代クインタだったんだろうな、と。事実はどうあれ。

世界にたった、ふたりきり。同じ大魔女として300年を生きてきた相手が、いち抜けたっていなくなっちゃったんだよね。

パメラはまだまだこの先の世界に夢を見ていた。まだまだ楽しいことがあるって。

クインタとは友だちなんかじゃ決してなかったのだけれど、たったひとり同じ世界を見ていたはずの彼女に置いてかれたパメラのことを考えると、胸がきゅっとなるんです。

どうしてわかってくれなかったの?

って、そんなパメラの呟きが聞こえてくるようで。

そして、教授にとってはジュードが、同じ世界の住人だった。

はじめて「ことば」が通じる相手。同じものを見て、話して、気持ちを交換できる相手。

でも、ひとってやっぱり、同じ世界の人とだけ接して生きていけるわけじゃない。

同じ世界の人となら、言葉を尽くさなくても感覚を共有できるわけで。それはどこか、自分の一部と対話をすることと同じなんだと思う。

だから。

違う形の世界に住んでるひとと、本当にはわかり合えなくっても、それでも話したい、伝えたいと思ったとき、はじめて「自分」という輪郭がはっきりするんじゃないだろうか。

相手が、自分と違う世界の人間だと感じてはじめて、ひとは想いを伝えるための言語を手に入れるんだろう。

クインタが、教授に対してそうしたように。

教授が、クインタに対してそうしたように。

6巻のラスト、とても美しかった。

とても狂おしくて、せつなくて、最高にきれいだった。

パメラとジュード。

違う世界の住人だからこそ、だからこそ、ジュードにはあそこで目を閉じて欲しくなかった。つたなくていいから、傷つけても、拒絶されるかも知れないけど、言葉を尽くして伝えて欲しかった。

目を閉じて、行為を受け容れたあの瞬間。

あの瞬間、パメラは決定的に世界にひとりになったんじゃないか。

だから今度こそ、今代のクインタに同じ「世界に来い」と言うしかなくなったんじゃないかな。

雇い主が魔女を助けに来るなんて聞いたことない。

仲の良いこと。

(『世界で一番悪い魔女』7巻 P160)

クインタを助けに来た教授を見て、パメラがこぼした言葉です。

せつなくないですか?

わたしもう、二度目読み返したときここで目が熱くなったよ。

このときパメラの雇い主であるジュードがどこにいたかっていうと、パメラの魔角類(ホラントラー)の(ひびり)のところです。

彼は彼で、パメラのためにを守ろうとしているわけなんですが、

クインタのそばにいる教授に対して、ひとりきりのパメラという事実は事実なわけで。

ああせつない。

眠り続けるパメラが、もしいつか目を覚ましたら、ジュードは今度は伝えるんでしょう。伝えて欲しい。

違う世界の住人だけど、それでも、と。

素敵な魔法をありがとうございました。

わたしは、無言石(しじまいし)をカンカンさせていたあの魔法使いのおじさんが結構好きです。

滲み出る人のよさ! 苦労人っぽい気配! ふりきれない常識! 

あ、写真のマステは、抽選で当たりました!

どこに使おう……。

そういえば、「神尾アルミ」から「神尾あるみ」になりました。

そういえば、そういえば、しれっと変わっていましたが……
名前がカタカナからひらがなに変わりました。2019年からはニューな神尾でお届けさせていただきます。

ペンネームは本名とは違うのですが、「あるみ」という名前は実は当初両親がつけようと考えていた名前です。
なんでお蔵入りになったかというと、由来をきいた親戚に大笑いされたからだそうです。
聞いたときはちょっとわたしも笑いました。
詳細は伏せておきますが、「アルミニウム」から取ったらしいです。

企画合同誌『少女文学 第一号』に参加します。

COMITIA128 2019/5/12(日)開催 (東京青海展示棟Aホール)
F01a「少女文学館 本館」,F01b「少女文学館 別館」
(合同サークルです。会計はどちらでもお受けします)

こちらのイベントで販売予定の合同誌『少女文学 第一号』に参加しております。
表紙イラスト・森倉円
執筆者・紅玉いづき/小野上明夜/栗原ちひろ/神尾あるみ/北川恵美/木間のどか/七木香枝/若木未生(敬称略)
という、大変豪華な顔ぶれです。
わたしは『アミルと不思議な青い指輪』という短編を掲載していただいています。

詳細はこちらのnoteでどうぞ。
 

note.mu 
本文サンプルはこちらです。
 

note.mu

第1回 富士見ノベル大賞にて、審査員特別賞をいただきました。

だいぶお久しぶりでございます。
twitterではもうお話ししましたが、実は昨年富士見ノベル大賞で審査員特別賞をいただきました。

lbunko.kadokawa.co.jp

 

神尾あるみ『悪食フィールドワークノート』というのが、その作品です。

たぶん、きっと、今年はなにか、本という形で皆様に物語をお届けできるのではないかと思います。
というわけで、これからも頑張って参ります!

「ようこそ紅葉坂萬年堂」連載開始しました。

11月11日から、小説家になろうさまにて、「ようこそ紅葉坂萬年堂」を連載しております。
→pixivに移動しました。

www.pixiv.net

ブラック企業に勤めていた綾瀬葵がひょんなことから飛び込んだのは、イケメンなのにコミュニケーションには難ありの男、宗方志貴の営む文房具屋だった。

「宗方さん、明日はお暇ですか?」
「質問は万年筆に関することでお願いします」

 

前途多難な葵の万年筆ライフと、恋の行方は……?

 

イラストはゆき哉さんが描いてくださいました。

https://yukixkana.tumblr.com/

要約すれば、がんばる女の子と、残念なイケメンのお話です。
万年筆などには興味ないかたでも、葵の奮闘ぶりと、宗方の残念なコミュニケーション能力をどうぞご堪能ください。

TANGENTθ 「ボクとセカイのユークリッド」8月28日に発売。

告知が遅くなってしまいましたが、ノベルアドベンチャーゲーム「ボクとセカイのユークリッド」が無事に発売されました!
こちらにシナリオアシスタントとして参加しております。
公式サイトはこちらです

www.tan-t.net


誰も傷つけない 誰も傷つかない
生きた時間が死んだ甘く優しいセカイ
――そこに残るか、そこで消えるか。

ごく普通の学生、那由多が、個性豊かな周りの人物に翻弄されつつ、自分の未来を選択するお話です。
ご興味ある方、ぜひおてにとって下さいませ。
ゲーム初心者の方でも問題なくプレイできるかと思います。
よろしくお願いします!